初春凛々
前回の日記にも書いたけれど、
3月29日、第一志望の企業から内々定をいただき、就職活動を無事に終了することになった。
内々定先は某通信系企業の研究所。
人生の大きなターニングポイントでもある就職活動を、
個人的には最高の形で終えることができた。
いきさつ
1月中旬にあった専攻の中間報告会を終えてから本格的にスタートした就職活動。
就職「超」氷河期と揶揄される今年度の就職戦線において、
一般的に見たら出遅れの時期だったらしい。
周囲のもあまり開始していなかったことも有り、正直少し油断していたこともある。
しかし、さすがにまずいと思い始め、自己分析もままならぬまま、「就職しなければ」という一種の強迫観念に駆られるようにとりあえず説明会を予約することから就職活動を始めていった。
後輩から「先輩ずっと研究室いますけど就活してます?」と言われる程度には研究室にも顔を出していた。
様々な葛藤や中だるみを経て、結局ESを提出したのは10社。
先にあった東日本大震災の影響もあってそのうち6社ほどは選考が延期になったが、
第一志望の企業は多少遅れつつも予定通り選考が進んだ。
そして面接を2回受け、先日29日内々定の連絡を受けるに至った。
第一志望の企業に最初に内々定をいただいたため、結局他のほとんどの企業はESの結果すら待つこと無く就活を終えることになった。
支えること支えられること
就活に対して後ろ向きだった僕が前を向いて取り組み、
「就活嫌やー」が口癖であった僕が、多少中だるみつつも最後まで手を抜かずにやり通せたのには、
一通のある手紙の影響がある。
それは既に卒業して社会人として働いているサークルの同期の友人から、年賀状への返信という形で送られた手紙だった。
手紙には、その友人の今後のことに加え、最後に
今年は就活やね。
自分と向き合って、最良の道を進んでください。
応援してます。
またいつでも話しましょう
とあった。
その友人は3回生の頃、就職活動で悩みに悩んで、
最終的には第一志望である、本人にとって「最良の道」と思える道に進んでいた。
幾度か、僕も相談に乗ったことがある。
当時の友人に比べれば、僕の就職活動とはなんといいかげんなものか、と思うようなものであった。
正直、どっかには受かるだろう、程度のものとしか考えていなかった。
しかし、この手紙を読んだとき、
こうやって応援してくれている友人に胸を張って、
「最良の道が選べたよ」
と言えるような就活をしたい、と思うようになった。
僕がこの友人の就職活動に対してどれだけ貢献できたかはわからない。
しかし、この手紙は間違いなく、今回の就職活動において大きな位置を占めていただろう。
最良の道
「最良の道」
なんて不確定な言葉なのだろうかと思う。
たぶん、良い道、悪い道なんていうのは何十年後か、
もしくは死ぬ直前にでも自分の人生を振り返った際に判断できるものなんだろう。
それはまったく確かなことだと思う。
だから、最良の道なんて今の段階でわかるはずもない、という言葉にも特に反論するつもりはない。
ただ、経験上一つ思うのは、
重要なのはどの道に進んだかではなく、
その道を選ぶ時、どれだけ悩んだか、どれだけ真剣に取り組んだかである。
綺麗事であるのは重々承知しているが、僕はそれを今まで何度も思う経験があった。
だから、その友人がどのようなつもりで「最良の道」という言葉を使ったかは解らないが、
個人的に最良の道とは、できうる範囲で最大限自分に向き合い、悩み、努力した結果に得られた道であると感じている。
もちろん、それが第一志望の企業であるとは限らない。
今回は幸い、たまたまそれが一致していただけである。
そういう意味において、
今回僕は最良の道を選ぶことができたと思う。
最後の決め手は衝動的なものではあったが、
自分自身、できる範囲をやりつくしたつもりである。
謝辞
この内々定をいただくまでに、
その友人に限らず全国様々な人にお世話になったのは言うまでもない。
どんなときでも揺るがずに話を聞いてくれた両親。
あんたは大丈夫よ、と励まし、かつ東京の宿を提供してくれた姉。
君はなにがしたいの、と常に僕の将来について問うてきた教授。
ESの添削など、就職活動のいろはを教えてくれたM研、MM研の先輩方。
共に説明会や面接に参加し、お互いを鼓舞し合った同期の皆。
たまに吐く弱音も逐一反応してくれた研究室の助教、後輩達。
自分のことに就職活動を心配してくれる既に卒業したサークルの同期の皆。
いつもいつも新しい刺激と、落ち着ける場所を提供してくれる id:hat-tun, id:yaotti, id:yuku_t。
悩んでいるときに一晩中とりとめもない弱音を聞いてくれたid:hxmasaki
その他就職活動中に関わった全ての人に最大限の感謝を込めて。
ありがとうございます。
京都以外にいる人も、また個別に直接伺えたらと思います。
これから
もちろん、就職活動はスタートラインに立つ為の活動であり、
それだけでは別に何かをなした訳ではない。
いつか自分が死ぬ直前に、
「やはり、これは最良の道であった」と言えるように、
この残された学生生活も、それ以後も変わらず努力を続けていきたいと思う。